僕のADD(注意欠陥障害)の症状:大人編
ここでは、僕が認識する、大人になってからのADD(注意欠陥障害)の症状を詳細に説明します。少し長いですが、ご容赦ください。
脳内のワーキングメモリーが少ないことによるもの
興味がないと集中できず、すぐに気が散る
仕事での作業中などで…
作業中に注意を惹く事象(電話、メール、ニュース等)が入ると、それに意識が移ってしまい、その対応を始め、直前までしていた作業の存在を忘れてしまう
- 更に、その対応中に、別の注意を惹く事象があると、また更に注意が移ってしまい、中断している作業が溜まっていく
- 一つの作業を終え、当初の仕事に戻ろうと思っても、そもそも何をしていたのか思い出すのに時間がかかる。当初の作業自体を忘れてしまって、すっぽかしてしまうこともあった
- 業務終了時、PCを落とすときに初めて、書きかけで中断していた未送信のメールが沢山あることに気づかされる
尚、当初の作業の緊急度が高く、受けた電話やメール等の対応を後回しにしてしまうと、それはそれで、電話やメール対応を忘れてしまうことも…
会話や会議で…
会話や会議中に、気になるキーワードが出てきたり、他のことに気を取られると、会話が頭に入ってこなくなる。そのため、
- 会話や議論の流れが分からなくなる
- 言った言わないの議論では、常に自信がない
- 会話や会議の流れとは別に、自分の頭の中で議論を展開してしまっていることが多く、そのまま発言してしまと、相手からは話が飛躍したように受け止められる
などの問題が発生する
物をよく失くす、忘れる
失くしものは定期的に発生する。携帯、財布、手帳、傘、等々…。特に、以下の状況の時に発生するケースが多い
- 普段より持ち物が増えるとき(傘が追加、紙袋が追加…)
- 持ち物が多いとき (荷物が3個以上のとき)
- 注意が持ち物から別に移ってしまい、そのまま次の行動をするとき(携帯を見ながら席を立つ等)
持ち物だけではなく、依頼も忘れることも
- 何かのついでとして用事を頼まれると、かなりの確率で、ついでの依頼は忘れる
スケジュール管理が苦手、計画が立てられない
計画が立てられない
- 丁寧に緻密に設計していこうとすると、途中で飽きてしまう
- 様々な状況・場面を想定しようとすると、頭がこんがらがってしまう
計画に従った行動ができない
- 計画があっても、期限に余裕があれば作業を行わない。若しくは、だらだらと作業をしてしまう。
- 追い込まれないと、良いアイデア・ひらめきが出てこない。
- 結果、常に締め切り直前で一夜漬けで対応することになる
突然の予定変更は苦手
突発的な事象への対応余地がない
- 常に締切直前のギリギリの状態となってしまっているので、突発的な予定・アクシデントへの対応余地がない
- 突発的な予定・アクシデントに対応する場合、当初の作業は破綻することになる
突然時間が出来た時も困る
- 突然、予定のキャンセルなどで時間ができた場合、何をすべきか、何をしたいか思いつかず時間を浪費してしまう
- 一人で予定のない週末があると、何をしようかと考え、半日費やし、結局何もできないということがある
細かい事務作業、書類作業が苦手
銀行書類・行政書類の記入が苦手
多項目を細かく正確に記入する作業は極めて苦手。特に以下の様なケースでは、何度も失敗してしまう
- 直感的に把握しにくい様式
- 複雑に場合分けがある
- 分からない用語が多い
- 用語が不統一・定義が曖昧
- 説明が不十分・不正確、等
記入の際、様々な箇所に注意を払い続ける必要がある、ワーキングメモリーがパンクしてしまうのだと理解している
多段階を要する事務作業が苦手
様々な所から文書を取り寄せる必要があったり、手続きに何段階かのステップがある場合は、特に苦手で、
- 各ステップ毎に、作業を再開させようという気がなかなか起きない
- 毎回、何がどこまで進捗していて、今後何をすればよいのか分からなくなる
- そのうち、その手続きの存在を忘れる
と、複合的にADDの弱みを突いてくる
料理本に沿った料理も苦手
不親切な料理本も混乱の要因となる。特に、
- 「ここで、塩(材料外)を入れる」
- 「ここで、①で使った茹で汁を入れて…」
という表記があると、大混乱に陥る。
(①に「茹で汁は取っておいてね」って書いておいてよ…涙)
食べ物をよくこぼす
食事中に、飛びはねる可能性に気を配ることができない
欲求のコントロールができないことによるもの
なかなか物事に取り掛かれない
必ずやらなければならない事項でも、ギリギリまで手を付けられない
- 仮に早めに手を付けても気が乗らず、すぐにやらなくてもよいことをして時間を浪費してしまう
- 一方、いよいよ間に合わないというときに爆発的な効率で作業ができる。また、いいアイデアが生まれる
- 期限を迎えた際、あと〇時間、あと〇日あれば、もっとクオリティが高いのが出せたのにと悔やむ
一度没頭すると、中断することができない
夜中のゲーム、読書、漫画、インターネットなど、一旦やり始めたら自制的に中断することができない。
- 仕事があるにも拘わらず、気付いたら明け方だったということも
- しかし、必ずしもそのゲーム等に強い執着があるわけではなく、次に再開しようと思わないことも多い。そのため、途中で中断した漫画やゲームは多数
朝が弱い・日中も眠い
満足感のあるスッキリした目覚めを、ほぼ経験したことがありません
- 2度寝、3度寝を繰り返してしまう
- 睡眠時間的に十分寝ていても、寝起きが悪い
- 日中も眠い
結果として、朝は遅刻が多く、間に合ってもぎりぎり駆け込むような生活でしたし、たぶんに睡眠不足もありますが、仮眠を欲することも多くありました
継続的な努力が苦手
- 「毎日30分勉強する」といった、継続・反復的な行為は、必ず途中で挫折する
- 仕事であっても、「毎日(もしくは毎週)、時間があるときを見つけて〇〇をする」というルーティーンは後回しにしたうえで、忘れてしまことも
食べ過ぎてしまう
食欲面でも、依存症的な感覚を持つことがあります、例えば
- 必ずしも空腹ではない時でも、落ち着かなくなると、冷蔵庫を繰り返し物色する
- 居酒屋等で、目の前に食事があれば、食べ続けてしまう
- コンビニで、ついつい不必要なお菓子・食べ物を購入してしまう
- ガムは、目の前にあれば際限なく手を伸ばし続けてしまう
このため、特に運動不足と新陳代謝が落ちた30代は体重が増え、ぽっちゃり体系になってしまいました。
まとめ
すこし長くなってしまいましたが、上記が私が感じたADD(注意欠陥障害)の症状です。しかし、これらの多くは、現在服用している治療薬(コンサータ)と様々な生活面での仕組みづくりで、コントロールできるようになっています。
まずは、自分の顕著な症状は何か?というのを見つけるのが大事だと思います。